配管用鋼管は、素材によって特性や適した用途が大きく異なります。本ページでは、ステンレス鋼管、炭素鋼鋼管、合金鋼鋼管をはじめ、被覆鋼管やライニング鋼管まで、代表的な鋼管の種類と選定時のポイントを素材別に分かりやすくまとめています。用途や環境条件に応じた鋼管選びの参考にしてください。
鋼管の種類は、素材だけでなく、用途や製法によっても分類できます。素材別では、ステンレス鋼管、炭素鋼鋼管、合金鋼鋼管、被覆鋼管、ライニング鋼管などに分けられますが、実際の選定では「何に使うのか」「どのような方法で作られているのか」も確認することが大切です。
たとえば、同じ炭素鋼の鋼管でも、配管用に使うものと、建築・土木の構造部材に使うものでは、求められる性能や規格が異なります。鋼管の種類を調べる際は、素材名だけで判断せず、用途・製法・規格を合わせて見ると選びやすくなります。
素材別の分類は、鋼管の耐食性、耐熱性、強度、防食性などを大まかに判断する際に役立ちます。たとえば、ステンレス鋼管は耐食性や衛生性を重視する用途、炭素鋼鋼管は汎用性やコストを重視する用途、合金鋼鋼管は高温・高圧条件に対応する用途で検討されます。
また、被覆鋼管やライニング鋼管のように、鋼管の外面や内面を保護することで腐食対策を行う種類もあります。まずは使用環境に必要な性能を整理し、該当する素材の特徴を確認することが重要です。
用途別に見ると、鋼管は配管用、構造用、機械構造用などに分けて考えられます。配管用は液体や気体を通すための鋼管で、流体の種類、温度、圧力、腐食性などが重要です。
一方、構造用鋼管や機械構造用鋼管では、荷重に耐える強度、形状、寸法精度、溶接性、加工性などが重視されます。鋼管の種類を比較する際は、配管として使うのか、構造部材や機械部品として使うのかを先に整理しておくと判断しやすくなります。
鋼管は、製法によっても種類が分かれます。代表的には、シームレス鋼管、鍛接鋼管、電縫鋼管、アーク溶接鋼管などがあります。製法によって、継ぎ目の有無、製造可能なサイズ、寸法精度、コスト、対応しやすい用途が変わります。
また、製法によって製造できる寸法や対応しやすい仕様が異なるため、用途に必要な条件と照らし合わせて確認することが大切です。素材別の種類とあわせて、製法別の特徴も確認しておくと、用途に合った鋼管を選びやすくなります。
鋼管の種類を選ぶ際は、最初に用途と使用条件を整理することが重要です。素材名や規格記号だけを見ても、実際の使用環境に合うとは限りません。流体を通すのか、構造部材として使うのか、機械部品として加工するのかによって、確認すべき条件が変わります。
そのため、鋼管を選ぶ際は、素材、用途、製法、寸法、規格、加工方法をまとめて確認することが大切です。使用条件を整理しておくと、メーカーへ相談する際にも必要な仕様を伝えやすくなります。
流体を通す配管では、使用する流体の種類、温度、圧力、腐食性を確認します。水、油、ガス、蒸気、薬液など、流体によって必要な耐食性や耐圧性は異なります。配管用炭素鋼鋼管、配管用ステンレス鋼鋼管、圧力配管用炭素鋼鋼管などは、使用条件に応じて使い分けられます。
腐食が懸念される場合は、素材そのものの耐食性だけでなく、被覆やライニングなどの防食対策も検討する必要があります。配管用途では、流体条件と設置環境を合わせて確認することが重要です。
構造部材や機械部品に鋼管を使う場合は、流体を通す配管とは異なり、荷重に耐える強度、形状、寸法精度、加工性が重要になります。丸管だけでなく、角形鋼管や異形管が使われることもあり、用途に応じて適した種類を選ぶ必要があります。
切断、曲げ、穴あけ、溶接などの加工を前提にする場合は、材質や形状だけでなく、加工後の寸法精度や仕上がりも確認しておくとよいでしょう。構造部材や機械部品では、使用時の荷重条件と加工条件をセットで整理することが大切です。
ステンレス鋼管は、クロムを主成分とするステンレス鋼を用いた鋼管で、耐食性・強度・衛生性に優れています。主な鋼種にはオーステナイト系、フェライト系、二相系があり、製法も溶接管とシームレス管に分かれます。
選定にあたっては、使用流体の性質や温度・圧力条件、施工方法を踏まえ、用途に適した鋼種や規格を選ぶことが重要です。
炭素鋼鋼管は、鉄と炭素を主成分とする汎用性の高い鋼管で、コスト効率や入手性、加工性に優れることから幅広い分野で使用されています。
用途に応じた各種規格が用意されている一方、腐食しやすい特性を持つため、被覆やライニング、亜鉛メッキなどの防食対策が欠かせません。流体の温度や圧力条件を考慮した適切な管種選定が求められます。
合金鋼鋼管の中でもCr-Mo鋼管は、高温・高圧条件に対応できる代表的な材料です。クロムによる耐熱性・耐食性と、モリブデンによる耐クリープ性を兼ね備え、火力発電所や石油化学プラントで多く採用されています。
一方、極低温用途ではニッケル鋼管が用いられるケースが一般的です。シームレス鋼管が主流で、溶接や加工には予熱・後熱処理など高度な管理が求められます。
鋼管の外面に被覆材を施すことで、地中埋設や屋外環境における外面腐食を防止する配管です。土壌や湿気、化学物質から鋼管を保護する役割を担い、都市ガス管や上水道、石油パイプラインなどの社会インフラで広く使用されています。
主流はポリエチレン被覆で、用途や環境条件に応じた材料選定が配管の長寿命化と保守コスト低減につながります。
鋼管の内面を樹脂などで覆い、腐食を抑えながら流体の品質を維持する配管です。赤水の発生防止や配管寿命の延長に効果があり、給水・給湯、消火設備、工業用水配管などで利用されています。
主な材料にはエポキシ樹脂やポリエチレン樹脂があり、給湯用途では耐熱性を考慮した材料選定が重要になります。
引用元:シンテック公式HP
https://shin-tech.jp/business/prefab/
継手内側の保護層を一体で成形した構造を採用。内側に保護層を重ねる従来の継手と違い、洗浄しても浮きや剥がれが起きない。剥離片による異物混入や製品の廃棄を防ぐ。
| 対応材質 | 鋼管、ステンレス、ポリエチレン、ナイロン、硬質塩化ビニル |
|---|---|
| 加工技術 | つば出し・バーリング・ルーズフランジ・ネジ切りなど |
引用元:ノーラエンジニアリング公式HP
https://www.nowla.co.jp/
溶接を使わないつば出し加工とフランジ接合で、強度の高い継手構造を採用。消防認定※を受けた継手部が高い密着性を確保することで、瞬間的な加圧でも破裂や漏れのリスクを抑えられる。
| 対応材質 | 鋼管、ステンレス、ライニング管 |
|---|---|
| 加工技術 | つば出し·溶接·ネジ切り·フランジ·グルービングなど |
引用元:カワトT.P.C.公式HP
https://www.kwt-tpc.co.jp/prefab/
止水栓と継手を一体化した構造で、本来現場で行う締め付け作業が不要。ワンタッチ接続のため、配管を差し込むだけで固定できる。体が入りにくい狭い場所でも、工具を使わず短時間で施工することが可能。
| 対応材質 | ポリエチレン、ポリブテン、エルメックス樹脂管 |
|---|---|
| 加工技術 | 曲げ加工·切断加工·継手組込みなど |
※参照元:ノーラ・エンジニアリングHP(https://www.nowla.co.jp/download/certificate.php)