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ライニング鋼管

目次

配管設備において、水質の安全性や耐久性は非常に重要な要素です。特に鋼管を使用する場合、内部腐食による赤水や寿命低下が課題となります。こうした問題を解決する手段として注目されているのがライニング鋼管です。この記事では、ライニング鋼管の特徴、用途、選定時のポイントについて分かりやすく解説します。

ライニング鋼管とは?

ライニング鋼管の定義と基本構造

ライニング鋼管とは、鋼管の内側表面を樹脂などの材料で被覆した配管のことです。外側は鋼管本来の強度を活かし、内側には防食性や耐薬品性に優れたライニング層を設けることで、耐久性と安全性を両立させています。

ライニング材にはポリエチレンやエポキシ樹脂などが用いられ、用途や流体の性質に応じて選定されます。この構造により、圧力に強い鋼管の特性と、内面を保護する樹脂の機能を組み合わせた配管として、給水や工業用配管など幅広い分野で使用されています。

内面腐食を防ぐ機能と水質保全の特徴

ライニング鋼管の大きな特徴は、鋼管内面の腐食を防ぐ点にあります。水や薬品が直接鋼材に触れないため、赤水や錆の発生を抑制でき、長期間にわたり安定した使用が可能です。

また、内面が平滑な樹脂層で覆われていることで、汚れやスケールが付着しにくく、水の流れを妨げにくい利点もあります。水質の劣化を防ぎ、衛生的な状態を保つことができるため、飲料水用配管など水の安全性が求められる用途に適した鋼管です。

被覆鋼管との違い

内面を守るライニングの役割

ライニング鋼管は、鋼管の内面を樹脂などで覆うことで、管内を流れる水や薬品から鋼材を保護する役割を担います。内面腐食を防止することにより、錆の発生や赤水の混入を抑え、配管の長寿命化につながります。

また、内側が平滑なライニング層で形成されるため、汚れが付着しにくく、流体の流れを安定させる効果もあります。特に給水管や配水管では、水質の安全性や衛生性が重視されるため、ライニングは機能面だけでなく、利用者の安心を支える重要な要素となっています。

外面を守る被覆鋼管との対比

被覆鋼管は、鋼管の外面を被覆材で保護する配管であり、主に土壌や空気、水分など外部環境からの腐食を防ぐことを目的としています。

一方、ライニング鋼管は内面を保護し、管内流体の影響から鋼材を守る点が大きな違いです。このように、ライニングと被覆は保護する場所が内側か外側かという点で明確に区別され、目的も全く異なります。使用環境や求められる性能に応じて、内面保護が必要な場合はライニング、外面保護が重要な場合は被覆鋼管が選定されます。

なぜライニングが必要なのか?

ライニングが必要とされる理由は、鋼管が水と直接接触することで生じる腐食や錆の発生を防ぐためです。特に水道管では、鋼材の内面が腐食すると赤水が発生し、水の見た目や味に悪影響を与える恐れがあります。

また、錆の進行は管肉を徐々に薄くし、漏水や破損の原因となるため、配管寿命を大きく低下させます。内面にライニングを施すことで、水と鋼材を遮断し、腐食を抑制できます。その結果、水質の安定と配管の長寿命化を同時に実現でき、維持管理コストの低減にもつながります。

主要なライニング材料と種類

エポキシ樹脂

エポキシ樹脂は、ライニング材料の中でも密着性と防食性に優れている点が特徴です。鋼管内面に強固に接着するため、剥がれにくく、長期間にわたり安定した防錆効果を発揮します。比較的高い耐熱性を持つことから、給水用途だけでなく給湯配管にも使用可能です。

水に溶け出しにくく、衛生性が確保しやすいため、建築設備や工業用配管など、耐久性と安全性の両立が求められる分野で幅広く採用されています。

ポリエチレン樹脂

ポリエチレン樹脂は、柔軟性と耐薬品性に優れたライニング材料です。内面が非常に滑らかに仕上がるため、汚れやスケールが付着しにくく、水の流れを良好に保つ効果があります。

特に高い衛生性と安全性が求められる給水用途に、ポリエチレン樹脂は適した材料です。耐熱性はエポキシ樹脂に比べて低いため、主に常温水を扱う給水管で使用されます。用途に応じた材料選定が重要です。

ライニング鋼管の主な用途

ライニング鋼管は、流体の品質保持が求められるさまざまな配管用途で使用されています。代表的な例は、建築物内の給水配管や給湯配管です。水質の劣化や赤水の発生を防ぐ目的で採用されています。

また、消火設備においても、配管内部の腐食を抑えることで、非常時に確実な放水性能を維持できます。工業用水配管では、水や薬液の性質に応じたライニング材を用いることで、設備の安定稼働と長寿命化に貢献します。ライニング鋼管は安全性と信頼性が重視される主要な配管で重要な役割を果たしています。

選定時の注意点

ライニング鋼管を選定する際は、まず流体の性質を把握することが重要です。水質や使用温度により適したライニング材は異なり、給水・給湯の別も考慮する必要があります。

また、埋設か露出かといった使用環境、要求される耐用年数、予算条件も判断材料となります。あわせて、耐食性や耐熱性に加え、施工性への配慮も欠かせません。特に切断やねじ切り時は熱の発生を避け、適切な工具を選定するとともに、継手部の防食対策を確実に行うことが重要です。

現場状況に応じて、塩ビや各種樹脂などのライニング材、転造ねじ・切削ねじといった工法を適切に選ぶことが求められます。

まとめ:ライニング鋼管は
流体の性質に合わせて選定!

ライニング鋼管は、鋼管内面を樹脂で保護し、赤水の防止や配管寿命の延長、水質維持に効果を発揮します。給水・給湯や消火設備など幅広い用途で使用される鋼管です。

材料には、エポキシ樹脂やポリエチレン樹脂があります。耐熱性などの特性に違いがあるため、用途に合わせた材料・工法の選定が重要です。加工管は現場条件により適切な素材が異なるため、事前にメーカーへ相談することが望まれます。

当メディアは性能別に加工管メーカーを特集したメディアです。新規導入や入れ替えを検討している方は是非お役立てください。

鋼管を素材別に解説

加工管メーカー探しをサポートする本メディア「カコチョイス」では、他にも素材別で鋼管の基本知識をまとめています。併せてご覧ください。

【性能別】
おすすめの加工管メーカー3選
           
食品・薬品工場など洗浄による
内面剥離を防ぐ
耐食性が必要なら
シンテック
シンテック公式HP

引用元:シンテック公式HP
https://shin-tech.jp/business/prefab/

継手内部が剥がれない構造で
異物混入を防ぐ

継手内側の保護層を一体で成形した構造を採用。内側に保護層を重ねる従来の継手と違い、洗浄しても浮きや剥がれが起きない。剥離片による異物混入や製品の廃棄を防ぐ。

耐食性を重視する施設例
  • 食品工場(飲料・乳製品・加工食品のプロセスライン)
  • 製薬工場(医薬品製造設備)
  • 化学薬品工場(酸·アルカリを扱う製造ライン)
  • 半導体·電子部品工場(純水·薬液供給ライン)
対応材質 鋼管、ステンレス、ポリエチレン、ナイロン、硬質塩化ビニル
加工技術 つば出し・バーリング・ルーズフランジ・ネジ切りなど

シンテックの公式サイトで
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消防施設など漏れや破裂を
起こさない
耐圧性が必要なら
ノーラエンジニアリング
ノーラエンジニアリング公式HP

引用元:ノーラエンジニアリング公式HP
https://www.nowla.co.jp/

強度の高い継手構造で
高圧に耐える配管を提供

溶接を使わないつば出し加工とフランジ接合で、強度の高い継手構造を採用。消防認定※を受けた継手部が高い密着性を確保することで、瞬間的な加圧でも破裂や漏れのリスクを抑えられる

耐圧性を重視する施設例
  • 消防設備(スプリンクラー·連結送水管)
  • 高層ビルの冷温水·空調ライン
  • 研究施設の冷温水·ボイラー周り
  • 空港·駅ビルなどの設備機械室
対応材質 鋼管、ステンレス、ライニング管
加工技術 つば出し·溶接·ネジ切り·フランジ·グルービングなど

ノーラエンジニアリングの
公式サイトで製品を詳しく見る

電話で問い合わせる

集合住宅など狭い場所でも
作業しやすい
施工性が必要なら
カワトT.P.C.
カワトT.P.C.公式HP

引用元:カワトT.P.C.公式HP
https://www.kwt-tpc.co.jp/prefab/

工具不要の接続方式で
作業負担を軽減

止水栓と継手を一体化した構造で、本来現場で行う締め付け作業が不要。ワンタッチ接続のため、配管を差し込むだけで固定できる。体が入りにくい狭い場所でも、工具を使わず短時間で施工することが可能

施工性を重視する施設例
  • 集合住宅の天井裏·PS(パイプスペース)
  • ホテルの客室ユニットバス周り
  • テナント入替が多い商業施設
  • 商業施設のバックヤード(厨房·テナント裏)
対応材質 ポリエチレン、ポリブテン、エルメックス樹脂管
加工技術 曲げ加工·切断加工·継手組込みなど

カワトT.P.C.の公式サイトで
製品を詳しく見る

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※参照元:ノーラ・エンジニアリングHP(https://www.nowla.co.jp/download/certificate.php)