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配管の圧力損失(圧損)の原因と対策

工場やプラントの配管設備において、「末端でエアーの圧力が足りない」「水の勢いが弱い」といったトラブルに直面することは少なくありません。この現象の多くは、流体が管内を通る際にエネルギーを失う「圧力損失(圧損)」が原因とされています。圧損を放置すると、生産効率の低下だけでなく、ポンプやコンプレッサーの消費電力増加にもつながりかねません。この記事では、配管の圧力損失が発生する原因や現場でのデメリット、そして設計・加工段階で検討したい具体的な対策について解説します。

設備全体のエネルギー効率を下げる「圧力損失(圧損)」とは?

圧力損失とは、流体が配管の内部を移動する際に、管内壁との摩擦や経路の変化によって流体の持つエネルギー(圧力)が減少する現象を指します。

配管が長くなればなるほど、また内部を流れるスピードが速くなるほど圧力は低下しやすくなります。配管内部の圧力が下がるだけでも、末端の機械への供給量は減少してしまうため、配管設計における圧力損失のコントロールは、工場の安定稼働と省エネにおいて重要なテーマです。

なぜ圧力が下がる?配管内で抵抗が生まれる原因

配管内で発生する抵抗は、大きく分けて「直管部分の摩擦」と「継手やバルブによる局所的な抵抗」の2つに分類されます。実務上、特に影響を与えやすいのが後者の局所的な抵抗です。

直管部の摩擦(管内壁の粗さ)

流体がパイプの内部を流れる際、管の内壁と流体との間に摩擦が生じます。管の内側がザラザラしている(粗い)ほど抵抗は大きくなり、圧損が進行する要因となります。

継手やバルブの多さ(局所的な抵抗)

直管の摩擦以上に大きな抵抗因子となり得るのが、エルボ(曲がり部)やチーズ(分岐部)、バルブ(弁類)などの配置です。流路が急激に曲がったり狭まったりすることで、内部に渦や乱流が発生し、エネルギーロスが生まれます。

配管設計の実務では、これらの継手1個の抵抗が「直管何メートル分に匹敵するか」を換算する「相当管長法」という指標が使われることがあります。例えば、一般的な50A(内径約50mm)の配管において、90度の急なエルボを1つ設けるだけで、直線配管を約1.5m延長したのと同じだけの抵抗が生じると計算されるケースもあります。

特に100A(内径約100mm)を超えるような大口径の配管ラインになるほど、こうした継手による抵抗の影響はさらに大きくなる傾向があり、レイアウトのわずかな違いが何十メートルも管を長く引き回すのと同じようなロスにつながります。

そのまま放置するとどうなる?現場でのデメリット

配管の圧力損失が大きい状態を放置した場合、工場の生産性や運営コストにおいて、以下のようなデメリットが発生するリスクがあります。

配管の設計・加工で検討したい圧力損失対策

圧力損失を抑え、エネルギー効率を高めるためには、配管レイアウトの見直しや加工工法のアプローチが有効な手段となります。

なだらかな「曲げ加工(大R曲げ)」という選択肢

従来の施工では、方向転換のたびにエルボ継手を溶接やねじ込みで繋ぐ手法が一般的ですが、継手を減らしてパイプ自体をなだらかに曲げる「大R曲げ(ベンド加工)」に置き換えるアプローチがあります。

曲げ半径の大きなベンド加工を施すことで、曲がり部1箇所あたりの流動抵抗をエルボ継手と比べて低減させることが期待できます。また、溶接継手のように管の内部に「溶接ビード(裏ナミの突起)」が突出しないため、滑らかな流れを維持しやすいというメリットもあります。

ただし、大R曲げはエルボ継手を使用するよりも配管の方向転換に広いスペース(占有面積)を必要とします。そのため、天井裏や配管ラック上など限られた空間で採用するには、事前の緻密なレイアウト設計が欠かせません。

適切な配管勾配の確保

液体や蒸気(ドレン)を流す配管においては、流体の滞留を防ぐために適切な「先下がり勾配(一般的に1/200〜1/300程度)」を確保することも、スムーズな流れを作り圧損を防ぐための基本となります。

内面の平滑性を意識した材料選定

管内壁の摩擦を下げるためには、内面が滑らかな素材を選ぶことが効果的です。製法上、内壁が均一なシームレス管(継目無鋼管)を採用するほか、水配管などでは内面に樹脂をコーティングしたライニング管を使用する手法が挙げられます。

内面の平滑性が高い管種は、経年変化による鉄錆のこぶ(スケール)や堆積物の付着を抑える効果もあるため、長期間にわたって稼働初期の低圧損特性を保つ上でも有効な手段とされています。

まとめ:自社の設備に合った省エネ配管の検討を

配管の圧力損失対策は、単にポンプの出力を上げるといった事後的な対処ではなく、継手を減らすレイアウト設計や曲げ加工管の採用、内面の平滑性に優れた材料選定といった多角的な視点がポイントとなります。将来的な電気代やメンテナンス費用を含めた設備コストを適正化するためには、設計段階での配慮が欠かせません。

配管のスペース確保を含めたレイアウト見直しや高度な曲げ加工など、自社の設備状況や課題に応じて、適した技術提案や加工を行ってくれる専門の加工管メーカーを選ぶことが推奨されます。当メディアでは、低圧損設計や高精度な管加工に対応できるさまざまな加工管メーカーをご紹介していますので、ぜひ比較検討の参考にしてみてください。

当メディアは加工管メーカーを特集したメディアです。新規導入や入れ替えを検討している方は是非お役立てください。

配管のトラブルを解説

加工管メーカー探しをサポートする本メディア「カコチョイス」では、他にも配管トラブルの基本知識をまとめています。併せてご覧ください。

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対応材質 鋼管、ステンレス、ポリエチレン、ナイロン、硬質塩化ビニル
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加工技術 曲げ加工·切断加工·継手組込みなど

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※参照元:ノーラ・エンジニアリングHP(https://www.nowla.co.jp/download/certificate.php)